こんにちは! 『ありのままシニア夫婦の日常ラジオ』はじまります。
今回の放送はヒーさんです。
アシスタントのチーさんです。
あぁなんだか、今日の話題はしょうもなさ過ぎてリスナーさんに悪いわぁ。
そんなこと言わないでよ。勇気をもって恥を忍んでカミングアウトするんだからさぁ。
はいはい、さぁ話して。
はい、では始めま~す。
ある朝のことです。
その日も朝のルーティン通りに順調に進んでたんです。
ルーティンというのは、6時ごろ起きて5分で風呂浴びて、10分で支度して朝食用の自家製パンとくだもの、お昼のおにぎり、炭酸水を持ち家を脱出!って流れです。
のはずが、靴を履こうとしたらお腹がギュルギュル鳴ってきたので、トイレに10分ほど入って、さっぱりしてから脱出しました。
いつもと違う流れ。こういう日は必ず何かある。
そうそう、経験上、それはたいてい良からぬものなんですよね。
いいから、ぶつくさ言ってないで、さっさと自転車漕いで行っておいで!
見送るのも暑くて大変なんだから、蚊に刺されるしねぇ。
はいはい、わかってますよ。行ってきま~す。
ルーティン通りであれば、最寄り駅からの始発電車ですが、この日はそれには乗れず、次の始発まで10分くらい待つかなぁ~?
どうしようかなぁ~?
なんて考えてたら来た電車が結構空いてたんですよ。
端っこの席は取れないけど、座れそうだな、、、、、よっしゃ!
乗っちゃえい!!
スカスカの最後尾に余裕で乗ってラッキーでした。
いい事もあるじゃない。朝からウンがついてたんじゃない?
あ~涼しいなぁ~、両隣も空いているし、正面の座席も両端だけ女性が座っているだけだし、
『こりゃ、密の反対で疎だ。疎はホンマニええなぁ~。』
なんてね。別に関西人でもないのに、こういう時ってなんでか関西弁になっちゃうというあるある!
ナイナイだって。
しょうもないこと考えてんのねぇ毎日。
アホ過ぎてオモロ。
そして、いつも通りにスマホを出して、今日のニュースから興味のある記事があったら、
詳しく読む~!みたいにしてるうちに次の駅に到着しました。
ここで少し人が入ってきたけど、自分の両隣の空きは確保です。
正面に女性が二人ほど座ったけど、相変わらず疎のままで、気分的に余裕な状態。
ふと、顔を上げると、新しく来た、髪の毛が少しブラウンでぽっちゃり、濃い目の化粧の30代半ばくらいの女性と目が合ったんですよね。
このジジイえらく色黒だなぁ、松崎しげるかぁ?なんて思ってたんじゃない?
ハハハハハ~!
この年頃の女性が松崎アニキを知るはずないよ。
素敵なおじさま、ダンディだわでしょ!
なんかこっちをじっと見てるなぁって思ったけどスマホに再び没頭です。
でた!で~た!
ヒーさんの自意識過剰。
そんなざわつき感じてるの宇宙の中でヒーさんだけよ。
でも、確実に感じるものがあったんだよ。
頭の片隅に少し気になるところがあって、もう一度顔を上げてたら、
ぽっちゃりちゃんもこちらを見てる。
どきっ!
何だろなぁ、知っている人かなぁ、ジジイなのに若い恰好しているのが珍しいのかな?
なんか気になるのかなぁオレの事、オレが好みなのかなぁ、え~まさかぁ~
でも世の中にはオジサン好きな人もいるらしいしなぁ
なんだろうなんだろなんだろみたいに、
どんどん妄想がぶわぁ~って湧き上がって止まらなくなってきて、
ネットニュースが頭に入らなくなっちゃいました。
出た!自意識過剰な上に過剰妄想癖!
大げさに言うとそういうことになるけど、もう少し抑えた言い方ってもんがあるでしょ。
別な言い方するなら、ヘンタイよ。へ・ン・タ・イ、へんたーい!!
チーさん、マジで言ってんの?
マジだわよ~!
見た目ぽっちゃりちゃんだけど、好感もたれたら悪い気はしないなぁ~
なんてうぬぼれたこと考えしばらくすると、また駅に到着したんですよね。
乗ってきた電車が急行待ち合わせらしいけど別に急がないし、
私に好感持ってる女性が目の前にいるし、降りたらその人がガッカリしても悪いから、
このままでいいかなぁ、なんて考えて、、、、
もう、ガマンできなくなってきた。病院行って検査受けてきなよ。
大丈夫かなぁ、マジでこんなこと毎日考えているとしたら、脳内犯罪者だよ。
オイオイ、人の頭の中を犯罪者扱いするなんてひどいね。
もはやそれ以外に言い方思いつかんわ!
すいません、チーさんのザワツキがうるさくて、、、話を戻しますね。
駅に電車がついて、フト目の前の女性の頭の上の窓ガラスに目をやると、
なんだかシールが貼ってあって、なんか見おぼえあるなぁなんて、
見てたら、文字を読まないうちに、突然わかっちゃいました。
なんじゃぁぁぁぁ~
ここは、女性専用車両じゃぁぁぁぁぁ~
ほら、キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
とうとう、キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
で?鉄道警察にでも捕まりましたか?
別に、これって犯罪でもなんでもなく、単なるモラル違反というか、
配慮無し人間というか、そんな程度のことなのに、
世の男性はほとんどメッチャ罪の意識感じるやつですよね。
ねぇ~わかりますよねぇ~!!
同意を求めんなっての。
私も、すごくビックリして、うっわぁ~みたいな気持ちになって、
『うっわぁ、やっべ!』
って大声だしそうになったけど、全力でこらえて、
『ん~、急行来るな!それに乗るかな、よし、乗り換えだ』
みたいな雰囲気が伝わるように、表面的には至極冷静を保って、
入線してきた急行に乗り遅れまいと、少し急いでいる人みたいな体で、
この恐ろしい空間から抜け出したんです。
抜け出しながら、できるだけ遠くの車両に向かって足早に歩きながら、
さっきのぽっちゃりちゃんが、
なんで私を見てたのか、
なんで目があったのか、
完全に理解したんです。
そうです、目で訴えてたんです、
『女性専用車両ですが、何か?』
みたいなオーラをね。
あぁ、恥ずかしい、あぁ私がばかだった、うぬぼれていた、
こんなジジイに興味があるなんてことあり得ないのに、
もしかしたら興味があるかもなんて本気で思ってた私がアホ過ぎました。
なんだか、アホを通り過ぎて一周回って気の毒になってきたよ。
女性専用車両に乗ったのは、これで3回目です。
1,2回目も結構キビシイ視線を感じて、
『なんだこいつら文句でもあるんかい、痴漢を見るようなめで見やがって!!』
なんて思ってて、それに気づいてメッチャ小さくなって次の駅についたらそそくさと降りました。
まぁ、大声で指摘されるようなこともなく、静かなる抗議止まりで助かりました。
女性専用車両に誤って乗ってしまったときのうろたえは、
女性用トイレに間違って入ってしまったのと同じくらいに動揺するのは、
世のほとんどの男性の皆さんが同じだろうなと思うんです。
朝から冷汗大汗掻きましたよ。
トホホでした。
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